2024 January ARTWORK

1月にお披露目した原画9点のご紹介です✧既存作品の購入をご希望の方はサイト上の[PARCHASE]ページをご確認ください。またその他の作品は肌芳Instagram投稿でもご覧いただけます。https://www.instagram.com/_____me.o



「がおがおと眠り姫」

150mm×200mm rectangle canvas

Acryl on canvas

Sold.

久しぶりの感覚に包まれ、心地よい夢を見ていました。

初めてがおがおに会った日、尾に約束のリボンを結んだことをまだ覚えています。

月の上で共に旅の話をした事、桜を追いかける彼を見つけた時も、その結は何度もわたしに道を教えてくれました。

「今度はどこへ行くの?また会えた事だし、暫く一緒に夢を飛ぼう。煌めく星を見にいきたい。」

これはわたしが言い出したのか、がおがおが呟いたのか。

朧げな記憶のまま、1人と1匹は星降る夜に目を覚ますのでした。


「凍蝶とリボン」

200mm circle canvas

Acryl on canvas

¥35,000(購入可)

あれから幾つか日を数え、肌寒い氷の地へやってきました。

ザクザクと音を立て雪の上を歩いていると、遠くで凍蝶が羽ばたく姿が。

青い真昼の空を白筆で塗り広げるようにみるみると頭上の景色が変わっていきます。

「結に鱗粉を編んで、この美しい空を覚えておこうね。」

がおがおの尾に結んだリボンは、この旅で小さなおめかしをしたのでした。


「幾星霜と雪狐」

150mm circle canvas

Acryl on canvas

Sold.

長い年月と雪肌は、雹の身体が留まることを許す理由のひとつでした。

古い物語の一部によるとこの世界は頬を思わせる暖かな雰囲気で、私の旅はそこへ辿り着くものだと思っていました。

「冷たいな、海や草花は到底見えない。」

途方に暮れていると、コンコン。こんこん。と遠くで雪狐が唄っています。

そうか、柔らかい色はとうの昔に旅を始め、今ここにあるものは彼らの大切な居場所なのだね。

それでは私が、雹の降るこの街の新しい景色を伝えようと思います。

物語の名は「幾星霜と雪狐」


Small Paintings 展 出展作品

「星屑草の温室」

F0号(140mm×180mm)

Water color on canvas

¥38,000(購入可)

数多の星草が集まる温室があると聞き、香りと反射を頼りに歩いてきました。

いつ辿り着くとも分からない旅は此処でやっと終着なのでしょうか。

ああ目を凝らすまでもなく、確かなこと。

それは足元に輝く煌びやかな星たちはあの場所から流れているのです。


Small Paintings 展 出展作品

「灯火の代わり」

F0号(140mm×180mm)

Water color on canvas

Sold.

大昔の静かな世界、凛とした空気が広がっています。

そこには大きな生き物の“跡”が残っていました。

けれどある時三日月が降りてきて、刹那灯火の代わりとなったのです。

長い時間ひとり恐れられた巨大な跡は、光を求めて生まれた沢山の命に囲まれることとなりました。


Small Paintings 展 出展作品

「月に住む毛玉たち」

F0号(140mm×180mm)

Water color on canvas

¥38,000(購入可)

翡翠晶の夜。

彼らは恒星に穴を掘り空から落ちてきた金平糖を食べているそうです。

うっすらとエメラルドに輝く毛玉たちは、過去の記憶の姿とは少しだけ違っていたのでした。

わたしはもう少しだけこの地に留まりたいと願いながら、甘い粒を口に運びます。


「花の園」

F0号(140mm×180mm)

Acryl on canvas

¥30,000(購入可)

ふと目を向けて。

今までになかったはずの景色が目に飛び込むなんてことは、とっても不思議で不可解。

花々に水をやり、窓辺で紅茶を飲むはずの午後は夢の世界に囚われてしまったようです。

城壁には私の花園が見えていて、まるでいつもそこに帰っているかのように足が進むのでした。

そして思い出せたことがひとつ。夢との境に触れる直前、園の妖精がいたずらしに来たこと。

微かにくすくすと楽しそうな声が聞こえます。


「鉱石と宝石」

F0号(140mm×180mm)

Acryl on canvas

¥30,000(購入可)

ぴかぴかに磨かれて大事にされてきた鉱石は、いつの日か宝石になれる。

伝説でも伝承でもなくわたしが見つけた小さく美しい秘密です。

柵を立てて囲いを作って。まるで。まるで博物館の一等星のようなこの鉱石は、きっともう煌びやかな宝石となったのでしょう。

「大切にされてきたのだね、とても綺麗だ」

わたしが考えていることを知っていたかのように毛玉たちが呟きました。


「ひとひらの寒紅」

F0号(140mm×180mm)

Acryl on canvas

Sold.

いつの日か見た、花落としの小舟が辿り着いた先のお話。

この街ではある季節の境を越える為に必要なものとして“花の苗床”と“寒紅”がありました。

それらは2つでひとつ。花の名は桜といって薄色の花弁の中心に一滴の寒紅が落ちた姿をしています。

花頬に触れると指の先が少しだけ暖かい気がして。

春が近いことに気づいた彼らの尾は、ぱたぱたと嬉しそうに揺れているのでした。

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